奇習「ゆかむり」を残す山陰で最も古い温泉。
1,200年前から続く山陰最古といわれる温泉です。湧き出でる温泉は含芒硝石膏温泉、温度50℃、自然湧出の天然掛け流しの湯。岩井温泉は日帰り湯としてもご利用いただけます。
秘湯岩井温泉の魅力を伝える岩井屋は「日本秘湯を守る会」に加盟し、秘湯の魅力を残し伝えております。また「日本百名湯」にも選出され、湧き出したままの成分を損なわない源泉が、新鮮な状態のままで浴槽を満たしていることをあらわす「源泉掛かけ流し宣言」をしております。
大浴場 源泉長寿の湯
岩井屋名物、源泉長寿の湯。
直立しても胸まで浸かる深い浴槽の湯。高い天井の設えも開放感と情感を味わえます。湯底に敷いた松板の真下から湧く温泉をそのまま利用。立って胸まで浸かる独特の深い湯船が、古き良き温泉情緒を今に伝えます。
■祝いの湯とは入れ替え制となっており、20時で男女交代となります。
■露天風呂の背戸の湯は、源泉長寿の湯の敷地内に設えております。
■補足事項:内湯(源泉100%)
■時間:24時間入浴可能(清掃のため一時的にご入浴できない時間もあります)
■シャンプー、リンス、ボディソープ、かみそり、くし、シャワーキャップなどをご用意しております。
【温泉分析】
岩井屋の全ての温泉の泉質となります。
源泉名:岩井温泉 第一泉源(源泉100%)
泉質:カルシウム・ナトリウムー硫酸塩泉。
【泉質に基づく禁忌症、適応症】
■浴用の禁忌症:急性疾患、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、腎不全、出血疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中。
■浴用の適応症:神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え症、疲労回復、動脈硬化症。
■飲用の禁忌症:下痢時、腎臓病、高血圧症、むくみのあるもの。
■飲用の適応症:慢性胆嚢炎、胆石症、慢性便秘、肥満症、糖尿病、痛風。
【外来入浴のご案内】
■[料金]大人:800円、子供:500円(6歳未満:300円/価格はすべて税込価格)
■[時間]12:00 ~ 19:00
■[オプション]タオル:100円、バスタオル(レンタル):200円
■[ご注意]休・祝日など混雑日は、ご利用時間が変更になる場合がございます。
■また清掃・メンテナンスにより、ご利用頂けない場合がございます。
■予めお電話にてご確認くださいますようお願い致します。
露天風呂 背戸の湯
岩井温泉が誇る澄みわたる温泉。
竹垣に囲まれた東屋風の造り。木漏れ日を浴びながらゆったりとした気分で湯に浸かる。
こんこんと絶え間なく湧き出る露天の背戸の湯は日々の疲れを癒してくれます。
■補足事項:露天風呂(源泉100%)
■時間:24時間入浴可能(清掃のため一時的にご入浴できない時間もあります)
■背戸の湯は、源泉長寿の湯の敷地内に設えております。
大浴場 祝いの湯
もう一つの大浴場、祝いの湯。
源泉そのまま、掛け流しの湯で、源泉長寿の湯よりも落ち着いた雰囲気の大浴場です。
源泉長寿の湯と男女入れ替え制でどちらの温泉もお楽しみいただけます。
■補足事項:源泉100%
■時間:24時間入浴可能(清掃のため一時的にご入浴できない時間もあります)
■シャンプー、リンス、ボディソープ、かみそり、くし、シャワーキャップなどをご用意しております。
貸切風呂 よいまち草
ご予約不要の貸切風呂。
ご家族だけでゆっくりとご利用頂ける貸切風呂。
木造りの風情ある浴室でプライベートを満喫。
予約制ではないので空いているときにご自由にご利用いただけます。
■補足事項:源泉100%
■時間:24時間入浴可能(清掃のため一時的にご入浴できない時間もあります)
■貸切風呂は予約制ではございません。空いている時にご自由にご利用いただけます。
岩井温泉の歴史
【山陰最古の岩井温泉の歴史】
奇習「ゆかむり」を残す山陰で最も古い温泉。
岩井屋は、江戸時代末期から続く山陰最古といわれる温泉旅館です。岩井温泉の歴史を辿れば、平安の昔、藤原冬久の時代。関白の孫、藤原冬久が薬師如来のお告げによって発見し自ら長年の皮膚病を治し、ここに永住して病に悩む人々を助けたのが始まり。
ひどい皮膚病にかかった冬久が、人目を避けてあちらこちらと旅を続け、山陰道を流離って岩井にたどり着いたとき、薬師如来にも似た不思議な女に遭遇。その女に言われるままにお湯を浴びると、爛れた肌はもとの美しい肌に戻りました。
その後、冬久は、岩井に永住して、温泉によって病に悩む人々を助けたと伝えられています。
これが岩井温泉の始まりといわれています。
以来、岩井温泉は、湯治場として盛んになり、温泉の効能により多くあやかるために、柄杓で頭から湯を「かむる」ことに由来した「ゆかむり」という独自の入浴方法なども生まれました。
現在も尚、秘湯岩井温泉の魅力を伝える当館岩井屋は、「日本秘湯を守る会」にも加盟し、秘湯の魅力を残し伝えております。また、平成には、「日本百名湯」にも選出され、湧き出したままの成分を損なわない源泉が、新鮮な状態のままで浴槽を満たしていることをあらわす「源泉掛かけ流し宣言」をしております。
【岩井温泉の伝説】
岩井温泉の由来(岩美郡)
むかしむかし、藤原冬久という身分の高い方が、ひどい皮膚病にかかりました。
いくら手を尽くしても、病気はいっこうに良くなりません。
冬久は、とうとう人目をさけて、
生まれ故郷の宇治の里に、かくれ住むようになりました。
けれども、病気はひどくなる一方。
肌はぐちゃぐちゃにただれ、髪は抜け落ち、
とてもまともに見ることのできない姿になってしまったのです。
ある夜、冬久は一人こっそり宇治の里を出ると、
こじきのようにさまよいながら、
あちらの国、こちらの国と、旅をして歩くようになりました。
ところがあるとき、山陰道をさすらって、
岩美郡岩美町の岩井というところを通りがかったときのことです。
向こうからやってくる女の人に、冬久が宿をたずねると、
どうしたことか、いきなりその女の人の口から、
冬久の顔めがけて、つばがとんでくるではありませんか。
あまりの侮辱に、冬久が口もきけずつったっていると、
女は、冬久の手をとって近くの木かげにつれていきました。
そして、木の枝で、かたわらの岩をつつくと、
不思議なことに、そこからは湯気をたてた熱い湯がこんこんと湧き出てきたのです。
女は、ゆっくり口を開くと、
「あなたにつばをかけたのは、悪意からではありません。
それは、この湯と同じもの。
さあ、これであなたの全身を洗ってごらんなさい。
もとの美しい肌にもどるはずです。」と言って、すっと消えてしまいました。
そして、冬久がさっそくその通りにすると、
ただれた肌は、たちまちもとの美しい肌に戻ったのです。
これが、岩井温泉の始まりといわれていますが、
冬久は、その後岩井の里に住みつき、
あちこちに温泉を掘って、皮膚病に悩む人々を助けてやりました。
また、冬久みずからの手で、あの女の人の姿を木に刻むと、
でき上がったその姿は薬師如来にそっくりだったといわれます。
そしてこの像は、今では、岩美町岩井にある、東源寺の本尊としてまつられているのです。
日本秘湯を守る会 源泉かけ流し宣言
【日本秘湯を守る会】
温泉という日本資産を大切に守る「日本秘湯を守る会」に加盟しております。北は北海道から南は鹿児島まで秘湯の理念に共鳴した旅人の想いに寄り添う温泉宿。
旅びとの想いに寄り添い、秘湯の地にしっかりと根をはり、温泉という日本遺産を大切に守り地球環境を守ってゆける宿びと。岩井屋もこの秘湯の理念に共鳴した189軒の温泉宿のひとつです。
「日本秘湯を守る会」ホームページはこちらから
【源泉かけ流し宣言】
湧き出したままの成分を損なわない源泉が、新鮮な状態のままで浴槽を満たしていること。
湯量が豊富なこと、循環ろ過をしないことなど、温泉の生命線である「鮮度の高い高品質」の温泉を提供することを約束する、日本で初めての協会。
「日本源泉かけ流し温泉協会」ホームページはこちらから